元素ゲンソ一覧イチランタン漢字カンジ表現ヒョウゲン
原子番号元素記号日本語英語ラテン語簡体字圏繁体字圏旧字・旧訳字・別字など別名・別表記・旧称など発見年備考錬金術記号陆简体・香港繁體・澳門繁體台灣正體贛語
1H水素HydrogenHydrogenium𣱮ハイドロジェン、ヒドローゲン (日本名は「水のもと」の意)1766名称はギリシア語の「水」を示す hydôr と「生む」を示す gennen に因む 
2HeヘリウムHeliumHelium(氜,𨭆)ヘリューム1868名称は「太陽」を示すギリシア語 helios に因む 
3LiリチウムLithiumLithium リチューム1817名称は「石」を示すギリシア語 lithos に因む 
4BeベリリウムBerylliumBeryllium(鋍)《旧称:グルシニウム:[Gl]:鋊》1828名称は「緑柱石」を示すギリシア語 beryllos に因む 
5Bホウ素(硼素)BoronBorium𥑢【硼素】ほうそ、ボロン (日本名ニホンメイは「硼砂ホウシャ」から)1808名称は「硼砂」(ほうしゃ)を示すアラビア語 Buraq に由来するラテン語 borax に因む 
6C炭素CarbonCarbonium[炭,煤]カーボン (日本名は「炭のもと」の意)(古代)名称は「木炭」を示すラテン語 carbo に由来するフランス語 carbone に因む 
7N窒素NitrogenNitrogenium(淡,㲷)ニトローゲン (日本名はドイツ Stickstoff「窒息させる物質」の訳)1772名称はギリシア語の「硝石」を示す nitrun と「生じる」を示す gennao に因む 
8O酸素OxygenOxygenium𣱢オキシゲン、オキシジェン (日本名はドイツ Sauerstoff「酸を生む物」の訳)1774名称はギリシア語の「酸」を示す oxys と「生む」を示す genen に因む 
9Fフッ素(弗素)FluorineFluorumフツ【弗素】ふっそ、フローリン (日本名の弗はドイツ Fluor の音訳の先頭)1886名称は「蛍石」(けいせき、ほたるいし 英 Fluorite)を示すフランス語 Fluorine に因む 
10NeネオンNeonNeon(氝) 1898名称は「新しい」を示すギリシア語 neos に因む 
11NaナトリウムSodiumNatrium(鏀)ソーダ(曹達)、ソディウム、ソジウム1807英名は頭痛を示すアラビア語 suda 、ラテン名はエジプトで産出するナトロン natron に因む 
12MgマグネシウムMagnesiumMagnesium マグネシューム1755名称はギリシアにある産地マグニシア県 Magnisía の古代名マグネシア magnesia に因む 
13AlアルミニウムAluminumAluminium(釩)アルミ、軽銀(けいぎん)1825名称はミョウバン(明礬:アルミニウムの硫酸塩)を示すラテン語 Alumen に因む 
14Siケイ素(珪素,硅素)SiliconSilicium(釸,玻)【珪素,硅素】けいそ、シリコン (日本名は「珪石」から)1823名称は「燧石」(すいせき、ひうちいし)を示すラテン語 silex, silicis に因む 
15Pリン(燐)PhosphorusPhosphorus[燐,粦,𧗯【燐】りん、フォスフォラス、ホスフォラス、ホスホラス1669名称はギリシア語の「光」を示す phos と「はこぶもの」を示す phoros に因む 
16S硫黄SulfurSulphur[磂󠄀,磺]サルファー(古代)名称は「燃える石」を示すラテン語から🜍
17Cl塩素ChlorineChlorum[綠,㲶]クローリン (日本名は「塩のもと」の意)1774名称は気体状態での「黄緑色」を示すギリシア語 Chloros に因む 
18ArアルゴンArgonArgon(⿹气元) 1894名称は「不活発、不活性」を示すギリシア語アルゴンに因む (他に複数の説あり) 
19KカリウムPotassiumKalium(錁,𨦗カリ(加里)、ポタシウム(剥荅叟母)1807名称は「植物の灰」を示すアラビア語 al-qalyah に由来するラテン語 Kalium から 
20CaカルシウムCalciumCalcium(鉐,𨪷カルシューム1808名称は古代ローマ時代の呼称カルックス calx に因む 
21ScスカンジウムScandiumScandium(鉰,鏮,錹,𨨶) 1879名称は発見者ニルソンの母国スウェーデンのスカンジナビアを示すラテン語スカンジアに因む 
22TiチタンTitaniumTitanium(釱,鐟)チタニウム、タイタニウム1795名称はギリシア神話に登場する地球最初の子ティーターンに因む 
23VバナジウムVanadiumVanadium(鐇)ヴァナジウム1801名称はメキシコで発見された褐鉛鉱 Vanadinite とスカンジナビア神話の女神 vanadis に因む 
24CrクロムChromiumChromium(鏴)クローム、クロミウム1797名称は状態により様々な色を呈することから「色」を示すギリシア語 chrōma に因む 
25MnマンガンManganeseManganum(𨭆)満俺(まんがん) (日本名はドイツ語 Mangan から)1774名称はマグネシウムと同名だったが混同を避けるため短縮された 
26Fe 鉄(鐵)IronFerrum[熨,鈏,鈚,鈱,鈲,銕,䤡,  鍇,鋚,䤮,鐼,鑏,𨮸,鐡]テツ,鐵】てつ、くろがね、アイアン (スチール(steel)は鋼鉄)(古代)英名は「強い」を示すギリシア語 ieros 、ラテン名は「鉄」を示すラテン語 ferrum に因む,⚦,⚨,⚩
27CoコバルトCobaltCobaltum(鎬) 1737名称は地の妖精コーボルトを示すドイツ語 kobold または kobalt に因む 
28NiニッケルNickelNiccolum(䥛,鎘) 1751名称はニッケル鉱石を示すスウェーデン語 kopparnickel (悪魔の銅)に因む 
29CuCopperCuprum[連]あかがね、カッパー、コッパー (ブロンズ(bronze)は青銅)(古代)名称は銅採掘場のあったキプロス島の真鍮を示すラテン語 cyprium aes に由来
30Zn亜鉛ZincZincum(鉦,ジンク (日本名は「鉛の仲間」と考えられていたことから)9世紀,1526名称は「歯」を示すドイツ語 zinke に由来する錬金術の用語 zincum, zinken に因む 
31GaガリウムGalliumGallium  1875名称は発見した科学者ボアボードランの母国フランスのラテン語名ガリア Gallia に因む 
32GeゲルマニウムGermaniumGermanium(鈤,䤠) 1886名称はドイツの古名ゲルマニア germania に因む 
33As ヒ素(砒素)ArsenicArsenicum[鉮,礵,磇,砒,⿱信金]【砒素】ひそ、アルセニック (日本名は「砒霜」(砒華,亜ヒ酸)から)1250名称は「雄黄」(ゆうおう:黄色の顔料)を示すギリシア語 arsenikon に因む🝪,🜺
34SeセレンSeleniumSelenium セレニウム1817名称はギリシャ神話の月の女神セレーネ Selēnē に因む 
35Br臭素BromineBromum ブロム、ブローム、ブロマイン (日本名は「臭いのもと」の意)1826名称は「悪臭」を示すギリシア語 bromos に因む 
36KrクリプトンKryptonKrypton  1898名称は「隠れる」を示すギリシア語 kryptos に因む 
37RbルビジウムRubidiumRubidium  1860名称は発光スペクトルが示す暗赤色のラテン語 rubidus に因む 
38SrストロンチウムStrontiumStrontium(鎴,䤲) 1793名称は最初に発見されたスコットランドの地名ストロンティーアン Strontian に因む 
39YイットリウムYttriumYttrium イトリウム1794名称はスウェーデンにあるガドリン石の産地イッテルビー Ytterby に因む 
40ZrジルコニウムZirconiumZirconium𨧥 1789名称は「金色」を示すアラビア語 zarqun に由来する宝石のジルコン zircon に因む 
41NbニオブNiobiumNiobium(鑰)ニオビウム 《旧称/米英:コロンビウム:[Cb]:鈳,鎶,鎬,錀》1846*名称はギリシャ神話のタンタロスの娘ニオベ niobe に因む 
42MoモリブデンMolybdenumMolybdenum𨩩(日本名はドイツ語 Molybdän から)1778名称は鉛を示すギリシア語 molybdos に由来する輝水鉛鉱 molybdenite に因む 
43TcテクネチウムTechnetiumTechnetium鍀,鎝 《旧称:マスリウム:[Ma]:鎷》1937名称は「人工」を示すギリシア語 technitos に因む (最初の人工元素) 
44RuルテニウムRutheniumRuthenium(銠) 1844名称は中世チュウセイ東欧トウオウにあった地名ルーシを示すラテン語ルテニア Ruthenia に因む 
45RhロジウムRhodiumRhodium(錴,𨦖 1803名称はバラ色を示すギリシア語 rhodeos に因む 
46PdパラジウムPalladiumPalladium  1803名称は小惑星帯(アステロイドベルト)に発見された最大の小惑星パラス pallas に因む 
47AgSilverArgentum[鋈,鍙,鏐,𨬔,鐐]しろがね、しろかね、シルバー(古代)元素記号は「輝く」「明るい」を示すギリシア語アルギュロス因む,,🜛
48CdカドミウムCadmiumCadmium(鉲) 1817名称は菱亜鉛鉱を意味するギリシア語のカドメイア Kadmeia に因む 
49InインジウムIndiumIndium  1863名称は発光スペクトルが示す濃い藍色インディゴ indigo に因む 
50Snスズ(錫)TinStannum[鈏,錠,䥏,𨭛,鑞]【錫】すず、ティン(古代)名称は銀と鉛の合金を示していたラテン語 stannum に由来
51SbアンチモンAntimonyStibium(銨(),⿰吐)アンチモニー(安質母尼)古代,1450名称は11世紀頃にアラビアから伝わった錬金術でのアラビア語名が由来と考えられている
52TeテルルTelluriumTellurium テルリウム1782名称は「地球」およびローマ神話で大地の女神の名であるラテン語 Tellus から 
53Iヨウ素(沃素)IodineIodum 【沃素】ようそ、ヨード(沃度) (日本名はドイツ語 Jod から)1811名称は「すみれ色」を示すラテン語 ioeides に因む 
54XeキセノンXenonXenon(氥,氠,釰)クセノン、ゼノン、ゼノーン1898名称は「奇妙な」「なじみにくいもの」を示すギリシア語 xenos の中性単数形 xenon から 
55CsセシウムCesiumCaesium(鏭,鎧,鐦(锎)) 1860名称は発光スペクトルが示す青色のラテン語 caesius に因む 
56BaバリウムBariumBarium  1774名称は「重い」を示すギリシア語 barys に因む 
57LaランタンLanthanumLanthanum(鋃) 1839名称は「人目を避ける」を示すギリシア語 lanthanein に因む 
58CeセリウムCeriumCerium(錯,鍶) 1803名称は小惑星帯(アステロイドベルト)に発見された準惑星ケレス(セレス) Ceres に因む 
59PrプラセオジムPraseodymiumPraseodymium (プラセオジ[ウ]ム は誤リ) 《旧称:ジジミウム:[Di]:鏑》1885名称はニラを意味するギリシア語 prason と旧ジジミウムから 
60NdネオジムNeodymiumNeodymium(釢,鋖)ネオジウム、ネオジューム 《旧称:ジジミウム:[Di]:鏑》1885名称は旧ジジミウムを分離した新しい(neo-)ジミウムの意 
61PmプロメチウムPromethiumPromethium プロメシウム 《旧称:イリニウム:[Il]:鉯 , フロレンシウム:[Fl];鉘》1945名称はギリシャ神話のプロメテウスに因む 
62SmサマリウムSamariumSamarium(鏾,鎩,䥇,鎷) 1879名称は鉱物のサマルスキー石(サマルスカイト)に因む 
63EuユウロピウムEuropiumEuropium(䥳,䥲)ユーロピウム1901名称はヨーロッパに因むとされる 
64GdガドリニウムGadoliniumGadolinium(錷,鈊) 1880名称はスウェーデンのイッテルビー村でガドリン石を発見したフィンランドの鉱物学者ヨハン・ガドリンに因む 
65TbテルビウムTerbiumTerbium𨯲,鏮,䥇) 1843名称はスウェーデンにあるガドリン石の産地イッテルビー Ytterby に因む 
66DyジスプロシウムDysprosiumDysprosium ディスプロシウム、ジスプロジウム1886名称は「近づき難い」を示すギリシア語 dysprositos に因む 
67HoホルミウムHolmiumHolmium(錵) 1879名称はスウェーデンの化学者クレーベの住むストックホルムのラテン名 holmia に因む 
68ErエルビウムErbiumErbium  1843名称はスウェーデンにあるガドリン石の産地イッテルビー Ytterby に因む 
69TmツリウムThuliumThulium(鍉)チュリウム1879名称はスカンジナビアの古名トゥーレに因むとされる 
70YbイッテルビウムYtterbiumYtterbium イチルビウム1878名称はスウェーデンにあるガドリン石の産地イッテルビー Ytterby に因む 
71LuルテチウムLutetiumLutetium鑥,鎦(鏴) 1907名称は化学者ジョルジュ・ユルバンの住むパリの古名 lutetia に因む 
72HfハフニウムHafniumHafnium  1923名称はボーア研究所のあるコペンハーゲンのラテン語名 hafnia に因む 
73TaタンタルTantalumTantalum(鐽) 1802名称はギリシャ神話のフリギアの王タンタロスに因む 
74WタングステンTungstenWolframium(鑕)ウォルフラム1783名称は北欧系言語で「重い石」の意。元素記号はドイツ語 Wolfram に因む 
75ReレニウムRheniumRhenium  1925名称はライン川のラテン語名 Rhenus に因む 
76OsオスミウムOsmiumOsmium(鐭,銤,鏂,鐚) 1803名称は「におい」を示すギリシア語 osmè に因む 
77IrイリジウムIridiumIridium(鎄) 1803名称はギリシャ神話の虹の女神イリス Iris に因む 
78Pt白金PlatinumPlatinum はっきん、プラチナ、プラチナム1741名称メイショウはスペインで「ピント川の小さな銀 (platina del Pinto)」から 
79AuGoldAurum[釘,釖,鉙,䤢,鏋,䥔,鋆]きん、黄金(こがね、くがね、おうごん)、ゴールド(古代)英名は「輝く」のサンスクリット jvalita 、ラテン名は「光り輝くもの」aurum に因む,🜚
80Hg水銀MercuryHydrargyrum[澒,兡](銾)すいぎん、みずがね、みづかね、マーキュリー、メルクリー(古代)英名は「水星」やローマ神話のメルクリウス Mercurius 、ラテン名は「水」hydro と「銀」argyrum に因む
81TlタリウムThalliumThallium(鈶,鎉) 1860名称は「緑の小枝」を示すギリシア語タロス thallos に因む 
82PbLeadPlumbum[鈆,䥒,エン、なまり、レッド(古代)(英:lead は「導く」「ヒキいる」の意味では「リード」、「鉛」の意味では「レッド」と読む),🜪
83BiビスマスBismuthBisemutum 蒼鉛(そうえん)1753名称メイショウのドイツ Wismut は「草原」Wiese の「採掘権」Mutung をシメす Wiesemutung という由来ユライする,🜾
84PoポロニウムPoloniumPolonium  1898名称は発見者キュリー夫妻の祖国ポーランドに因む 
85AtアスタチンAstatineAstatum,, 1940名称は不安定を示すギリシア語 astatos に因む 
86RnラドンRadonRadon 《旧称:ニトン:[Nt]:𣱠,氭》1898名称はラジウムから生まれる気体という意味から 
87FrフランシウムFranciumFrancium鈁,鍅  1939名称はキュリー研究所の所在地フランスに因む (自然界で発見された最後の元素) 
88RaラジウムRadiumRadium(銧,鈤) 1898名称は放射線をハナつことから「放射ホウシャ」を示すラテン語 radius に因む (キュリー夫妻により発見) 
89AcアクチニウムActiniumActinium  1899名称は放射線をハナつことから「光線コウセン」を示すギリシア語 aktis に因む 
90ThトリウムThoriumThorium(鋀,釖) 1828名称はトール石の由来である北欧神話の雷神トール Thor に因む 
91PaプロトアクチニウムProtactiniumProtactinium(鎃)プロトアクテニウム1927名称メイショウはアルファ崩壊ホウカイによってアクチニウム(#89)に変化ヘンカするため「原始ゲンシの」をシメ接頭辞セットウジ proto をけてチヂめたもの
92UウランUraniumUranium𨨡ウラニウム1789名称は天王星 Uranus に因む 
93NpネプツニウムNeptuniumNeptunium, 1940名称は海王星 neptune に因む 
94PuプルトニウムPlutoniumPlutonium鈈,鈽(鐪,(钸)) 1941名称は冥王星 pluto に因む 
95AmアメリシウムAmericiumAmericium,銤) 1945名称はアメリカ大陸に因む 
96CmキュリウムCuriumCurium  1944名称はキュリー夫妻の業績に因む 
97BkバークリウムBerkeliumBerkelium錇,鉳  1949名称はアメリカにあるカリフォルニア大学バークレー校の所在地バークレーに因む 
98CfカリホルニウムCaliforniumCalifornium,鐗)カリフォルニウム1950名称はアメリカにあるカリフォルニア大学バークレー校の所在地カリフォルニア州に因む 
99EsアインスタイニウムEinsteiniumEinsteinium(䥺), 1952名称は物理学者アルベルト・アインシュタインに因む 
100FmフェルミウムFermiumFermium  1953名称は物理学者エンリコ・フェルミに因む 
101MdメンデレビウムMendeleviumMendelevium  1955名称は周期表の考案者メンデレーエフの業績に因む 
102NoノーベリウムNobeliumNobelium  1958名称は化学者アルフレッド・ノーベルの業績に因む 
103LrローレンシウムLawrenciumLawrencium  1961名称は物理学者アーネスト・ローレンスに因む 
104RfラザホージウムRutherfordiumRutherfordium𬬻(⿰拉)ラザフォージウム、ラザホルジウム 《旧称:クルチャトビウム:[Ku]:龲》1964名称は物理学者アーネスト・ラザフォードに因む (正式名称決定は1997年) 𬬻
105DbドブニウムDubniumDubnium𬭊𨧀(⿰都)《旧称:ハーニウム:[Ha]:𫒢1970名称は旧ソ連(現ロシア)にあるドゥブナ研究所の所在地ドゥブナに因む (正式名称決定は1997年) 𬭊𨧀𨧀𨧀𨧀𨧀
106SgシーボーギウムSeaborgiumSeaborgium𬭳𨭎(䤭) 1974名称は物理学者グレン・シーボーグに因む 𬭳𨭎𨭎𨭎𨭎𨭎
107BhボーリウムBohriumBohrium𬭛𨨏  1976名称は物理学者ニールス・ボーアに因む 𬭛𨨏𨨏𨨏𨨏𨨏
108HsハッシウムHassiumHassium𬭶𨭆  1984名称は重イオン研究所の所在地ドイツ・ヘッセン州のラテン語名ハッシアに因む 𬭶𨭆𨭆𨭆𨭆𨭆
109MtマイトネリウムMeitneriumMeitnerium  1982名称は物理学者リーゼ・マイトナーに因む 
110DsダームスタチウムDarmstadtiumDarmstadtium𫟼 ダルムスタチウム、ダルムシュタッチウム1994名称は重イオン研究所の所在地ドイツ・ヘッセン州のダルムシュタット市に因む 𫟼
111RgレントゲニウムRoentgeniumRoentgenium𬬭  1994名称はX線を発見した物理学者ヴィルヘルム・レントゲンの業績に因む 𬬭
112CnコペルニシウムCoperniciumCopernicium  1996名称は中世の天文学者ニコラウス・コペルニクスの業績に因む 
113NhニホニウムNihoniumNihonium 鿭 (⿰钅尔) 2016年に名称メイショウ決定(漢字カンジは2017ネン)、簡体字カンタイジのみシン漢字カンジ2004日本の理化学研究所および米・露の共同研究により発見、名称メイショウ日本ニホンコクチナ   
114FlフレロビウムFleroviumFlerovium𫓧  1999名称はロシアにあるドゥブナ研究所の設立者ゲオルギー・フリョロフに因む 𫓧
115McモスコビウムMoscoviumMoscovium 2016年に名称決定(漢字は2017年)2004名称メイショウはドゥブナ合同原子核研究所の所在地モスクワシュウチナ  
116LvリバモリウムLivermoriumLivermorium𫟷  2001名称はアメリカにあるローレンス・リバモア国立研究所に因む 𫟷
117TsテネシンTennessineTennessine 鿬 (⿰石田) 鿬 (⿰石田) 2016年に名称決定(漢字は2017年)、簡・繁ともシン漢字カンジ(簡・繁 共通キョウツウ2009名称メイショウ研究ケンキュウ機関キカン集中シュウチュウするアメリカのテネシーシュウチナ  
118OgオガネソンOganessonOganesson 鿫 (⿹气奥) 鿫 (⿹气奧) 2016年に名称決定(漢字は2017年)、簡・繁ともシン漢字カンジ(簡[コメ]/繁[ノゴメ])2003名称メイショウはドゥブナ合同原子核研究所にあるフレロフ核反応研究所の主導的研究者ユーリイ・オガネシアンにチナ  鿫 (⿹气奥) 鿫 (⿹气奧) (⿹气奧)  (⿹气奧) (⿹气奧)
原子番号元素記号日本語英語ラテン語簡体字圏繁体字圏旧字・旧訳字・別字など別名・別表記・旧称など発見年備考錬金術記号陆简体・香港繁體・澳門繁體台灣正體贛語
        
凡例日本語英語簡体字繁体字 
  アルカリ金属Alkali metal碱金属鹼金屬  
  アルカリ土類金属Alkaline earth metal碱土金属鹼土金屬  
   (希土類元素)ランタノイドLanthanide镧系元素鑭系元素  
  アクチノイドActinide锕系元素錒系元素  
  遷移金属Transition metal过渡金属過渡金屬  
  その他の金属Post-transition metal主族金属主族金屬  
   (半金属元素)メタロイド元素Metalloid类金属類金屬  
  非金属元素Polyatomic nonmetal非金属非金屬  
  ハロゲンDiatomic nonmetal卤素鹵素  
  希ガスNoble gas稀有气体惰性氣體(稀有氣體)
  不明Unknown chemical properties化学特性未知化學特性未知  
  
 色分けは元素区分によるもので、ウイキペディアの英語版・中国語版・韓国語版で共通する基準に合わせている。
 (日本語版ウィキペディアでは区分の基準が異なっている。) 
  
 漢字カンジ表現ヒョウゲンについては Unicode(11.0.0テン)においても未登録ミトウロク漢字カンジがあるため、当方にて部首(偏旁)を組み合わせて仮想的に表現している。
 横方向ヨコホウコウヘン(へん)とツクリ(つくり)の関係カンケイのみならず、縦方向タテホウコウカンムリ(かんむり)もしくはカマ(かまえ)とキャク(きゃく)との関係カンケイなど
 わかりにくいとオモわれるものは「漢字構成記述文字」の記号を用いて記載した。 
        
差異
中国語チュウゴクゴケンでの漢字カンジ表現ヒョウゲンは、大陸側と台湾側とで用字に差異があるものがあるが、近年は両岸リョウガンの化学者たちの合意に基づき、政治的セイジテキ歴史的レキシテキ背景ハイケイチガいだけになるよう集約シュウヤクされてきている。
過去には規範キハンがなく、化学者が出版した書物ごとに用字が異なる場合もあった模様モヨウである。判明ハンメイしたカギりの用字ヨウジは、近代化以前の旧来の表現も含めて、ウエヒョウの「旧字キュウジなど」のランシメした。
このようなことからトク繁体字ハンタイジ中国語チュウゴクゴでの用字ヨウジ変更ヘンコウマレにはあるものとオモわれるが、用字ヨウジチガいは、今後コンゴ旧来キュウライ資料シリョウ参照サンショウする場合バアイなどには、誤解ゴカイマネかないためにも必要ヒツヨウになるものとカンガえられる。
(「旧称」を持つものについては別途にまとめたので、下へスクロールして参照されたい。)
以下イカシメしたのは、現行の漢字表現のうち、国や地域により用字に違いがあるものを、簡化のみの単純な違いは除いてピックアップしたものである。
原子番号元素記号日本語簡体字圏繁体字圏
中国チュウゴク、シンガポール・マレーシア香港ホンコン・マカオ台湾タイワン差異サイについての分析ブンセキ
部首ブシュカン影響エイキョウいもの
14Siケイ素(珪素,硅素) 当初は簡体字圏でも伝統的な[]を使っていたが、中国本土の普通話における他の元素との同音衝突回避で[硅]へ変更したとされる。
85Atアスタチン 繁体字ハンタイジケン香港ホンコン・マカオ・台湾タイワンでは、以前イゼン金偏カネヘン[][]モチいていたが、石偏イシヘンモチいることとなり[][]変更ヘンコウされた模様モヨウ
部首ブシュカン影響エイキョウけるもの
43Tcテクネチウム 中国語圏のうち、台湾のみ[]を用いる。それ以外の地域では[]()を用いる。
71Luルテチウム 中国語圏のうち、台湾のみ[]を用いる。それ以外の地域では[]()を用いる。
87Frフランシウム 繁体字ハンタイジケンでは[鈁]または[]のどちらでもよいが、香港・マカオでは中国の[]に準じる[鈁]オモに使い、台湾ではオモ[]を用いる。
94Puプルトニウム 中国語圏のうち、台湾のみ[]を用いる。それ以外の地域では[]()を用いる。
97Bkバークリウム 中国語圏のうち、台湾のみ[]を用いる。それ以外の地域では[]()を用いる。
参考サンコウにした「Wikipediaの中国語チュウゴクゴバン」とは、「中文」としてシメされる「中国語チュウゴクゴ普通フツウ)」の [zh.wikipedia.org] をしており、これは [大陆简体],[香港繁體],[澳門繁體],[体],[台灣正體] の5シュけて確認カクニンできるようになっている。
簡体字カンタイジについては、中国本土をシメす[大陆简体]、シンガポールとマレーシアをシメす[体] の2シュがあるが、後者コウシャ基本的キホンテキ中国チュウゴク簡体字カンタイジナラっているものであり、中国チュウゴクでの元素ゲンソ用字ヨウジ制度的セイドテキシボられているため、上記ジョウキ簡体字カンタイジケン」のラン一致イッチする。
繁体字ハンタイジについては、香港ホンコン用字ヨウジシメす[香港繁體]、マカオの用字をシメす[澳門繁體]、台湾タイワンの用字をシメす[台灣正體] の3種があり、大陸タイリク河口カコウ沿岸エンガンにある香港ホンコンとマカオはほぼ一致イッチするものの、台湾タイワンでは用字ヨウジコトなる場合バアイがある。
Wikipediaでの漢字カンジ表現ヒョウゲンは、地域チイキえたインターネットウエでの情報ジョウホウ交換コウカンのための指針シシンシメすものとしては、有用ユウヨウなものとカンガえられる。
中国チュウゴク本土ホンドではインターネットの利用リヨウ制限セイゲンがあるため、上記ジョウキ右側ミギガワシメした集約シュウヤクされた表現ヒョウゲンは、香港ホンコン台湾タイワンなど自由ジユウ主義シュギガワ編集ヘンシュウされた理想リソウロンとなっている可能性カノウセイもあるが、実際ジッサイ化学者カガクシャカンでの集約シュウヤク作業サギョウススんでいる可能性カノウセイもある。
香港ホンコン・マカオでの漢字カンジ表現ヒョウゲンについては、今後コンゴ中国チュウゴク政府セイフ方針ホウシンなどに影響エイキョウける可能性カノウセイノコるが、簡体字カンタイジ繁体字ハンタイジ、あるいは政府セイフガワ市民シミンガワとの、どちらの立場タチバからるかによっても、用字ヨウジ選択センタクコトなるようにもオモえる。
よって、より一般的イッパンテキには、上記ジョウキ簡体字カンタイジケン」「繁体字ハンタイジケン」でシメされる文字モジモチいることになるものとオモわれる。
なお、この中国語チュウゴクゴバン Wikipedia には、簡体字で記される「吴」(呉語・エツ) と、繁体字で記される 「語」(広東語カントンゴ), 「贛語」(カン), 「文言」(漢文カンブン実際ジッサイ言語ゲンゴではない) がある。
(この他にも拼音のローマ字で記されるものとして、「Bân-lâm-gú」でアラワされる閩南語、「客家語/Hak-kâ-ngî」でアラワされる客家語、「Mìng-dĕ̤ng-ngṳ̄」でアラワされる閩東語、の3種がある。漢字ではないためここでは割愛カツアイした。)
「文言」(漢文) については伝統的デントウテキ漢字カンジ表現ヒョウゲンである繁体字ハンタイジモチいる香港ホンコン台湾タイワンなどにチカいが、「語」「贛語」「吴」は、本来ホンライ中国チュウゴク本土ホンド使ツカわれる方言ホウゲン区分クブンである。
大雑把オオザッパカタになるが、「語」は香港ホンコン・マカオの周辺シュウヘンともいえる広東省カントンショウなど沿岸エンガンヒロ地域チイキ、「贛語」は語の地域チイキよりもやや内陸ナイリクガワ地域チイキ、「吴」はそれらよりもキタり(北京ペキンよりはミナミ)の沿岸エンガン地域チイキハナされる方言ホウゲン区分クブンである。
いずれも制度的セイドテキには簡体字の表現が求められるはずの中国国内の言葉コトバではあるが、Wikipediaでは「語」「贛語」ではすべて繁体字を使って表現されており、「吴」でも一部イチブ元素ゲンソ漢字カンジ繁体字ハンタイジとなっている。
さらに繁体字ハンタイジ元素ゲンソ表現ヒョウゲンでは、中国での簡体字から直した繁体字ではなく、台湾側の繁体字が使われている場合もあるため、用字の信憑性にカンしては疑問がノコり、指針シシンとするには注意チュウイヨウするとわざるをない。
現行と旧称
ここでは参考サンコウのために、判明した範囲ではあるが、現在ゲンザイでは使ツカわれなくなった元素ゲンソメイ旧称キュウショウ(もしくは提案テイアンメイ)に漢字カンジ表現ヒョウゲンがあるものをまとめた。
上段側の色つき行が現行、下段側の白色行が旧称である。
なお Unicode(11.0.0)に未登録となっている一部の漢字は、当方にて部首(偏旁)を組み合わせて仮想的に表現している。
元素に対する旧称の未登録字は、通常は使われないため必要性が低いので、Unicodeにて今後追加される可能性も低いと見られる。
原子番号元素記号日本語英語簡体字圏繁体字圏旧字・旧訳字・別字など別名・別表記・旧称など発見年備考
4BeベリリウムBeryllium(鋍)《旧称:グルシニウム:[Gl]:鋊》1828名称は「緑柱石」を示すギリシア語 beryllos に因む 
(4)Glグルシニウムglucinium)(⿰谷)グルシナム、グルサイニウム 《現: #4:ベリリウム:[Be]:鈹》1797(1828年改称) 名称は「アマシオ」であることから「甘さ」を示すギリシア語 glykys に因む 
旧称キュウショウグルシニウムの由来ユライとなった「アマシオ」は元素ゲンソにもあることが判明ハンメイしたために改称カイショウされた。
41NbニオブNiobium(鑰)ニオビウム 《旧称/米英:コロンビウム:[Cb]:鈳,鎶,鎬,錀》1846*名称はギリシャ神話のタンタロスの娘ニオベ niobe に因む 
(41)Cbコロンビウムcolumbium钶/鿔鈳/鎶(鎬,錀)コロムビウム 《現: #41:ニオブ:[Nb]:鈮》1801(1949年改称) 名称はコルンブ石 columbite に因む (米・英での公式名称) 
ニオブ(#41)の旧称コロンビウムは、アメリカとイギリスにおいては「現在も正式名称」であるため注意が必要である。(コルンブ石の名称はクリストファー・コロンブスに因む)
なお日本ニホンにおいて「コロンビウム」はキュウカナ表記ヒョウキで「コロムビウム」とかれた時期ジキがある。(コロンビア←コロムビア、などと同様ドウヨウ
また現在の中国語においては、コロンビウムの漢字[鎶](鿔)は コペルニシウム(#112:[Cn]:正式名称決定は2010年)を指しており、旧字[錀](𬬭)は レントゲニウム(#111:[Rg]:正式名称決定は2004年)を指している。
43TcテクネチウムTechnetium鍀,鎝 《旧称:マスリウム:[Ma]:鎷》1937名称は「人工」を示すギリシア語 technitos に因む (最初の人工元素) 
(43)Maマスリウムmasurium𨰾 《現: #43:テクネチウム:[Tc]:鍀,鎝》1925(1937年改称) 名称はプロイセン(現ポーランド)の地名 Masuria に因む 
テクネチウム(#43)は不安定な元素で、初めて人工的に生成されて、1937年に確認された。この原子番号で1925年に自然界から発見したとされていたマスリウムは追認されずに終わったものだが、ここでは番号が同じものは旧称とした。
マスリウムの漢字[鎷](𨰾)は、サマリウム(#62:[Sm]:1879年発見)の表現にも使われた。
59PrプラセオジムPraseodymium (プラセオジ[ウ]ム は誤リ) 《旧称:ジジミウム:[Di]:鏑》1885名称はニラを意味するギリシア語 prason と旧ジジミウムから 
60NdネオジムNeodymium(釢,鋖)ネオジウム、ネオジューム 《旧称:ジジミウム:[Di]:鏑》1885名称は旧ジジミウムを分離した新しい(neo-)ジミウムの意 
-Diジジミウムdidymium ヂディミウム、ジジム 《現: #59:プラセオジム[Pr]:鐠, #60:ネオジム[Nd]:釹》1840(1885年分離) 名称は「双子」を示すギリシア語 didymos に因む 
ジジミウムは単独の元素と考えられていたが、1885年、プラセオジム(#59)とネオジム(#60)に分離された。ネオジム(Neodymium:ネオジミウム)は新しい(neo-)ジミウムの意。
元素と考えられていたジジミウムは、現在では5種類の元素の混合物であったことが判明している。
61PmプロメチウムPromethium プロメシウム 《旧称:イリニウム:[Il]:鉯 , フロレンチウム:[Fl];鉘》1945名称はギリシャ神話のプロメテウスに因む 
(61)Ilイリニウムillinium(⿰以)《現: #61:プロメチウム:[Pm]:鉕》1926(1945年改称) 名称は米イリノイ大学の所在地イリノイ州 Illinois に因む 
(61)Fl/Frフロレンチウムflorentium(⿰弗)フロレンシウム、フローレンシウム 《現: #61:プロメチウム:[Pm]:鉕》1926(1945年改称) 名称はイタリアの地名フィレンツェの古名フロレンティア Florentia に因む 
アメリカの科学者カガクシャ提案テイアンしたイリニウムと同時期ドウジキに、イタリアの化学者カガクシャもフロレンチウムを提案テイアンしていたが、この元素ゲンソ自然界シゼンカイ存在ソンザイせず、両方リョウホウともスペクトルの確認のみで元素ゲンソとしての確認カクニン単離タンリ)がられないものであった。
プロメチウムの確認カクニンダイ二次ニジ大戦中タイセンチュウ原子ゲンシ爆弾バクダン開発カイハツ研究ケンキュウチュウ)であったため公表コウヒョウオクらされたが、確実カクジツ確認カクニンできたものが、アタラしい名前ナマエ提案テイアンされたことから改称カイショウされた。2種類シュルイ提唱テイショウされていたフロレンチウムの記号キゴウは、現在ゲンザイともにベツ元素ゲンソモチいられている。
86RnラドンRadon 《旧称:ニトン:[Nt]:𣱠,氭》1898名称はラジウムから生まれる気体という意味から 
(86)Ntニトンniton𣱠/𣱝𣱠/ 《現: #86:ラドン:[Rn]:氡》1898(1923年改称) 名称は「光る」を示すラテン語 nitens に因む 
以前イゼン元素ゲンソ同位体ドウイタイにも名前ナマエをつけていたが、当時トウジ同位体ドウイタイそのものがられておらず、アヤマって同位体ドウイタイのニトンを元素ゲンソとして登録トウロクしてしまっていたために改称カイショウ
ちなみに、²²²Rn を(狭義の) ラドン、²²⁰Rn を トロン(thoron、記号 Tn)、²¹⁹Rn を アクチノン(actinon、記号 An)と呼ぶ。これらは総称ソウショウしてエマネーション[Em]という元素ゲンソとなる予定ヨテイだったが、安定アンテイ同位体ドウイタイのラドンが慣用的に使ツカわれて元素ゲンソメイとしてノコった。
104RfラザホージウムRutherfordium𬬻 ラザフォージウム、ラザホルジウム 《旧称:クルチャトビウム:[Ku]:龲》1964名称は物理学者アーネスト・ラザフォードに因む (正式名称決定は1997年) 
(104)Kuクルチャトビウムkurchatovium(⿰钅库クリチャトビウム 《現: #104:ラザホージウム:[Rf]:鑪》1964(1997年改称) 名称は旧ソビエトの物理学者イーゴリ・クルチャトフに因む 
アメリカとキュウレンとのあいだで長期チョウキにわたる命名メイメイケンアラソいがツヅいていたが、最終的サイシュウテキにはアメリカガワ決着ケッチャクした。
この時期ジキベイソの冷戦期レイセンキにあたり、共産圏キョウサンケン中国チュウゴクと、共産圏キョウサンケン香港ホンコン・マカオ・台湾タイワンとのあいだで、別々ベツベツ呼称コショウモトづく漢字カンジ表現ヒョウゲンをしていた可能性カノウセイがある。
105DbドブニウムDubnium𬭊𨧀 《旧称:ハーニウム:[Ha]:𫒢1970名称は旧ソ連(現ロシア)にあるドゥブナ研究所の所在地ドゥブナに因む (正式名称決定は1997年) 
(105)Haハーニウムhahnium𫒢(⿰罕)《現: #105:ドブニウム:[Db]:𨧀》1970(1997年改称) 名称はドイツの物理学者オットー・ハーンに因む 
アメリカから提案された上記ジョウキ「ハーニウム」のキュウソ連からはデンマークの物理ブツリ学者ガクシャニールス・ボーアにチナんだ「ニールスボーリウム」(nielsbohrium:[Ns])も提案テイアンされていた。
1994年、暫定的に、フランスの物理学者ジョリオ・キュリー夫妻フサイ(ラジウム発見ハッケンのキュリー夫妻フサイ娘夫婦ムスメフウフ)に因んだ「ジョリオチウム」(joliotium:[Jl])として一本化イッポンカされていたが、1997ネンになって現行ゲンコウの「ドブニウム」に改称カイショウされた。
「ハーニウム」の漢字カンジ上記ジョウキのとおりだが、「ニールスボーリウム」ならびに「ジョリオチウム」の漢字カンジ表現ヒョウゲンについては、有無ウムフクめて確認カクニンである。
ちなみに「ニールスボーリウム」の由来ユライとなったニールス・ボーアの名前ナマエは、ノチベツ元素ゲンソ「ボーリウム」(#107:[Bh])で採用サイヨウされている。
また「ジョリオチウム」の名称は、ノチに「ノーベリウム」(#102:[No])となった元素に対して、記号[Jo]として旧ソ連で検討ケントウされていた名称メイショウで、暫定名とするため記号キゴウを[Jl]にえて再利用されたものである。
注意チュウイすべき元素の漢字[鈊]
64GdガドリニウムGadolinium(錷,鈊) 1880名称はスウェーデンのイッテルビー村でガドリン石を発見したフィンランドの鉱物学者ヨハン・ガドリンに因む 
ガドリニウムという特徴的トクチョウテキ元素ゲンソメイは、上記ジョウキのとおり功績コウセキのあった鉱物コウブツ学者ガクシャ人名ジンメイヨハン・ガドリン(Johan Gadolin)が発見ハッケンした、ガドリンイシ(Gadolinite)がモトになったものである。
現在ゲンザイ中国語チュウゴクゴでは、ガドリニウム(Gadolinium) の漢字カンジ表記ヒョウキ上記ジョウキのとおり[]/[釓]で確定カクテイしているが、過去カコには発音ハツオン似通ニカヨった[錷]や、字形の似通った[鈊]も使ツカわれたようである。
日本ニホンホコる「大漢和辞典」(諸橋轍次チョ・大修館書店刊・ゼン13カン)では、このナカの漢字「鈊」について「カドリニウム(Cadolinium)」としており、その典拠テンキョは「中華大字典」にあるとしている(大漢和番号40216)。
だが、先頭セントウニゴらない「カドリニウム(Cadolinium)」という名前の元素は、少なくとも正式には、現在も過去にも存在していない。
漢字を字形ジケイクラべると、「釓」(現行ゲンコウの Gadolinium)と「鈊」(大漢和ダイカンワ Cadolinium) とのチガいは、ツクリ(つくり:ここでは漢字カンジの右半分)の「乚」と「心」の3つのテン有無ウムだけのであり、特に活字の字形ジケイクラべた場合には、近いようにもえる。
漢字カンジの発音で比べると、「鈊」のみはツクリの「ココロ」から「シン」(拼音:xīn, qìn)であるので、#64:ガドリニウムの [釓:qiú, gá]/[錷:gá] とも、また「Cadolinium」の[ca/ka]とも、異なるように思える。
そこでネンのため、大漢和ダイカンワ辞典ジテン典拠テンキョとした「中華大字典」を使ツカって確認カクニンすると、「鈊」の説明には確かに「英文エイブン Cadolinium」との記載キサイがある。
参考サンコウ:WEBバンpdf「中華大字典」・トリシュウページキンカク)「鈊」の該当ページ:353/926:左下ヒダリシタ
しかしながら「中華大字典」では、[金]部だけを見ても、元素の漢字に英名のスペルミス等が散見されることがわかる。(レイ:「」(Indium)←Endium、「鋰」(Lithium)←Qithium、「鋃」(Lanthanum)←Quanthanum、など)
すべて頭文字カシラモジだけがコトなるようであるため、フカみするなら、これらはミスではなく故意コイにおこなわれたという可能性カノウセイノコるが、そうするには理由リユウ不明フメイであり、残念ザンネンながら手持テモちの資料シリョウではそれ以上イジョウ調シラべようもない。
また調シラべることのできたハンの「中華チュウカ大字典ダイジテン」では、漢字「釓」については、[キン]をすべてサガしても(さらには「乚」をフクむ[オツ]サガしても)、該当ガイトウする項をつけることはできなかった。
参考サンコウ:WEBバンpdf「中華チュウカ大字典ダイジテン」・全体ゼンタイ
これらのことから「中華チュウカ大字典ダイジテン」では、[Gadolinium]に当てる漢字が無いので代わりに字形的に似通った[鈊]を使い、その際にスペル違いの「Cadolinium」と記載した、と考えるのが妥当なようである。
そして都合ツゴウワルいことに「大漢和ダイカンワ辞典ジテン」でも、そのスペルチガいの「Cadolinium」を参照サンショウしたため、単純タンジュン片仮名カタカナナオしただけの「カドリニウム」の記述キジュツノコったものとカンガえられる。
以上は元素ゲンソ漢字カンジ命名メイメイカンする詳細ショウサイ資料シリョウソロえて調シラべたわけではなく、あくまでも個人的コジンテキ類推ルイスイイキないのであるが、いずれにしても
現在の中国語では、ガドリニウムの漢字表記が [釓](簡体字カンタイジ[]) であることは間違いないので、[鈊]は[錷]と同様ドウヨウに、ガドリニウムの「歴史的な表現」以外では使わないのが無難、ということも間違マチガいない模様モヨウである。
追記ツイキ】 化学名詞の漢字表現
中国語チュウゴクゴケンでは、元素ゲンソだけでなく、化合物カゴウブツなどの化学カガク名詞メイシについても、単漢字タンカンジ表現ヒョウゲンしている場合バアイがある。
元素ゲンソ漢字カンジはこれらとのいもフクめて選定センテイされているので、元素ゲンソ漢字カンジ表現ヒョウゲンサイにも、化合物カゴウブツなどの漢字カンジ表現ヒョウゲンとの重複ジュウフクがないかを意識イシキしておくことは重要ジュウヨウカンガえられる。
原子番号元素記号日本語英語簡体字圏繁体字圏旧字・旧訳字・別字など別名・別表記・旧称など発見年備考錬金術記号
化学名詞  (元素名ではないが単漢字の表現があるもの。抜粋、順不同)
1'¹H軽水素protium プロチウム   
1'²H重水素deuterium デューテリウム、ジューテリウム (略号 D )   
1'³H三重水素tritium トリチウム (略号 T )   
--空気Air    🜁
-H₂OWater    🜄
-NaCl塩(エン、しお)Salt    🜔
6'CダイヤモンドDiamond ダイヤ   
--炭化水素hydrocarbons     
-HCNシアン化水素Hydrogen Cyanide 青酸   
--アルカリalkali     
--コウ(コウ、はがね)steel 鋼鉄コウテツ、スティール、スチール   
--オニウムonium𬭩     
--オキシムoxime     
-H₃O+ヒドロニウムhydronium𨦡(⿰羊)ハイドロニウム   
-NH₃アミンamine     
-NH₃アンモニアammonia𠼞    
-NH₄+アンモニウムammonium(錏(铔),鐚)    
-AsH₃アルシンarsine     
-AsH₄+アルソニウムarsonium𬬹     
-PH₃ホスフィンphosphine リン化水素、水素化リン   
-PH₄+ホスホニウムphosphonium𬭸     
--スルホンsulfone     
-H₃S+スルホニウムsulfonium     
-C₇H₇トロピリウムtropylium     
--アセナフテンacenaphthene     
-C₆H₆ベンゼンbenzene     
-C₉H₈インデンindene     
-C₁₀H₈アズレンazulene     
-C₁₀H₈ナフタレンnaphthalene ナフタリン   
-C₁₃H₁₀フルオレンfluorene(茀)    
-C₁₄H₁₀アントラセンanthracene     
-C₁₄H₁₀フェナントレンphenanthrene     
-C₁₆H₁₀ピレンpyrene     
-C₁₈H₁₂クリセンchrysene     
-C₂₀H₁₂ペリレンperylene     
-C₂₂H₁₄ピセンpicene     
-C₂₄H₁₂コロネンcoronene     
-N₂H₄ヒドラジンhydrazine𨥙    
--ヒドラゾンhydrazone     
--ニトリルnitrile     
--グアニジンguanidine     
--ペプチドpeptide(胎)ペプタイド   
--アシルacyl(醯)    
--エーテルether     
--アルコールalcohol     
--アルデヒドaldehyde     
--ケトンketone     
--エステルester     
-ArOHフェノールphenol     
--フタレインphthalein     
--カルビルアミンcarbylamine 《現: イソシアニド/イソニトリル:異腈(异腈)》   
化学名詞  (複数の漢字で表現するもの。抜粋、順不同)
--アミドAmide酰胺酰胺     
--アルケンAlkene烯烃烯烴     
--メチレンMethene甲烯甲烯 methylene   
--エチレンEthene乙烯乙烯 ethylene   
--プロピレンPropene丙烯丙烯     
--ブテンButene丁烯丁烯     
--イソシアニド(イソニトリル)isocyanide(isonitrile)异腈異腈 《旧称:カルビルアミン:胩》   




周期表
  説明  五十音順  番号順  記号順  元素の一覧

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